銀座凮月堂の秋といえば、この『和栗のモンブラン』を思い浮かべるお客さまも多いのではないでしょうか。作り置きでなく、一つひとつその場で作ってお出ししているのも銀座凮月堂ならではのこだわりです。今回は茶房スタッフの森杉さんにモンブラン作りを実演いただきながらお話をお聞きします。
森杉「3年前からスタートした『和栗のモンブラン』は、この大きな銀寄せ栗の渋皮煮がとても人気で、こちらを目当てにいらっしゃるお客さまも多いです。今年はモンブランそのもののサイズも以前より大きくなり、栗のチップスやスライスを添え、内側に入れた栗も多めになっています」。
一際目を引く大粒の渋皮煮、銀杏のような鮮やかな色みの栗のチップス、栗の甘露煮のスライスなどをふんだんに盛り付け、見た目にも華やかな一皿に仕上がりました。
普段なかなか目にすることのないモンブラン作りを実演いただきました。茶房内のカウンターで作ったものをそのままお出ししているので、カウンター席ならこの光景を実際に見ることもできます。
スポンジケーキを土台に、純白の焼きメレンゲを乗せ、その上にはさらに大きな栗の渋皮煮をカットして乗せています。メレンゲと栗を包むようにふんわりと生クリームを巻いていきます。外側の栗ペーストは、愛媛県産や熊本県産などの複数種の国産栗をブレンドして作られており、なめらかな舌触りと濃厚な栗の風味を味わうことができます。
お皿に栗の葉を乗せ、その上に大粒の丹波産銀寄せ栗の渋皮煮を添えます。この一粒の大きさに驚く方も多いそう。
森杉「渋皮煮の仕込みは大仕事です。一粒ずつ丁寧に鬼皮を剥き、密の中で4時間ほど煮込みます。渋皮まで剥いでしまったり実が欠けたりしないようにと、とても手がかかりますが、手をかけたぶん綺麗に仕上がるので、秋はスタッフ総出で行なっています」。
山吹色の栗チップスはほんのりと塩気があり、パリッとした食感がアクセントに。モンブランの上品な甘さをより一層引き立ててくれます。仕上に栗の甘露煮をトリュフスライサーでスライスします。
森杉「立体的な華やかさを出したいと思い、今年からアレンジを加えました。甘露煮スライスはご提供時にテーブルでスライスいたしますので、動画を撮影される方も多いですね」。
落ち葉が舞う秋の風景を思わせる一皿の完成です。様々な栗の風味と食感が盛り込まれていて、食べ応えも抜群です。濃厚な栗の甘みを感じられるので、和紅茶やハーブティーとのペアリングがおすすめとのこと。お席と合わせてメニューの予約も受け付けています。
秋の人気商品『和栗のモンブラン』、現在の仕様での提供は9月いっぱいまでを予定しています。10月以降は新しい仕様になりますので、ぜひお早めにお越しください。
和栗のモンブラン/(ドリンク付き:煎茶・和紅茶・珈琲・ハーブティー)/2,530円