Wanovative Magazine from Ginza

日常の食卓を愉しく彩るうつわ 岡本修作品展11/28-12/3
2025.11.07
明るい色使いに動物やお花などがユーモアたっぷりに描かれた作品の数々。可愛い、しかも単なる可愛さではなくウィットに富んだ表...
明るい色使いに動物やお花などがユーモアたっぷりに描かれた作品の数々。可愛い、しかも単なる可愛さではなくウィットに富んだ表現が心に残る。それが岡本さんの描く色絵の魅力です。
ツンとすました横顔のウサギ、猫のような虎のような岡本さん曰く「謎の動物」、また球根まで描かれたチューリップや天使などは、彼のアイコン的なモチーフとして根強い人気があります。
石川県で生まれ育ち、学校卒業後に九谷青窯という窯元で修業。地元の若い陶芸家を育てて羽ばたかせる方針だったその場所で学んだことが、岡本さんのしっかりした陶作技術や目を引く絵付けを得意とする方向性の礎となりました。
食事の愉しさを倍増してくれるうつわはクリスマスや年末年始にぴったり。プレゼントにもおすすめです。また、来年の干支「午」をモチーフにした作品もお目見えします。
♪小さい秋見つけた〜贅沢な栗の風味たっぷりのモンブラン
2025.10.31
<今菓子司 銀座凮月堂>の茶房の人気メニューのひとつ、モンブラン。熊本、愛媛、茨城の3県の国産栗をブレンドしたペーストは...
<今菓子司 銀座凮月堂>の茶房の人気メニューのひとつ、モンブラン。熊本、愛媛、茨城の3県の国産栗をブレンドしたペーストは、格別な栗の風味がたっぷり。中に入っている甘さ控えめの生クリームとの相性も良く、一口食べるごとに栗に包まれた味のハーモニーがやさしく広がります。通年メニューのモンブランですが、この時期は秋の山をイメージした演出で。サツマイモとジャガイモのチップスを落ち葉や枯れ葉に見立ててモンブランのまわりに散りばめ、見ても食べても美味しい秋のスイーツとなっています。煎茶、和紅茶、ハーブティーなどのさっぱりした飲み物と合わせてどうぞ。銀座凮月堂のビルの中にある隠れ家的な茶房でのモンブランは、心を温めてくれる小さい秋です。
フランス料理では茸料理は大事な存在、セップが美味しい季節です
2025.10.24
秋真っ只中、<現代茶寮>ではセップの料理が楽しめる季節です。セップは、イタリア語でポルチーニ、日本語ではヤマドリダケ。フ...
秋真っ只中、<現代茶寮>ではセップの料理が楽しめる季節です。セップは、イタリア語でポルチーニ、日本語ではヤマドリダケ。フランス料理では、魚料理、肉料理などと同様に茸料理が一つの料理のジャンルとして確立しており、存在感があります。日本とは地質も気候も異なるヨーロッパ産のセップは重厚感のある香りが特徴。<現代茶寮>では、セップをボルドレーズ(ボルドー風)というクラシックな仕立て方で提供しています。近代フランス料理の父と言われたオーギュスト・エスコフィエが100年以上前に出した著書『ル・ガイド・キュイジーヌ(フランス料理の手引き)』は、フランス料理を志す者が必ず学ぶお手本なのですが、その中にも登場するメニューです。その古典的なフレンチメニューを今の銀座で味わえる面白さ。セップのボルドレーズは、ニンニクやエシャロットと一緒に強火で一気に仕上げるのでセップの良さを引き立てやすいのです。基本的にフランスワインを合わせている現代茶寮では、ペアリングでさらにセップの風味を堪能していただけます。11月末くらいまでのご提供です。
大人の遊び心が満載、光藤佐作品展10/24-10/29
2025.10.17
陶芸、絵画、書と多彩な才能を発揮する光藤佐(みつふじたすく)さんはジャンルを超えて自由な表現ができる類まれな作家の一人で...
陶芸、絵画、書と多彩な才能を発揮する光藤佐(みつふじたすく)さんはジャンルを超えて自由な表現ができる類まれな作家の一人です。陶芸の勉強を終えたのちに、どうしてもさる教授の教えを乞いたいと京都精華大学の漫画学科に入学したエピソードは、好奇心と行動力を兼ね備えたパワフルさの証です。
料理もプロ顔負けの腕前で、スッポンも自分で捌けるほど。そんなお料理上手な光藤さんだからこそ、料理を一段も二段も格上げしてくれるうつわが生まれるのも納得です。初心者からプロまで幅広い人たちから支持されているうつわの数々は、奇をてらうことなく静かに寄り添ってくれて、どのような料理も受け止めてくれる懐の深さが感じられます。
<今菓子司 銀座凮月堂>の茶房や<割烹燈明>でも光藤さんの器を使っています。ユニークな手法の絵、線の魅力に溢れた書、そしてあらゆる技を終結させた陶芸作品の数々を是非ご覧ください。
当ビルでしか見られない、貴重な階段踊り場のヴィンテージアート
2025.10.10
銀座凮月堂ビルは、クラシック&ビルドが進む銀座の中で、建築当時の価値を残す数少ない建物の一つ。素材に恵まれた時代ならでは...
銀座凮月堂ビルは、クラシック&ビルドが進む銀座の中で、建築当時の価値を残す数少ない建物の一つ。素材に恵まれた時代ならではの上質な石や木材、職人の手仕事が息づいています。私たちは、それらを現代の感性で丁寧に手入れし、「磨くと光る」という価値観のもとで日々の管理を続けています。
単に古いものを守るのではなく、時を重ねながらも新しい表情を引き出すこと――それが、
この建物に込めた想いです。その一環として、アートを「空間のコミュニケーションツール」として位置づけています。
各フロアを結ぶ内階段の踊り場には、建築と同時代の写真作品を展示しました。当時の作品を現代の技術で再構成し、発色や構図を整えることで、時を超えて新たな輝きを放っています。過去に生まれた空間と、現代に蘇ったアートが響き合うことで、懐かしさと洗練が共存する場所になりました。
当時の欧米ファッション誌は、作家たちが自由な感性と豊富な制作力をもって挑戦していた時代。その熱量を宿す写真は、半世紀を経た今もデザインとしての力を失わず、見る人の感性を刺激します。人の往来が少ない階段に、あえて人物を写した作品を飾ることで、空間に温度と物語を与えました。
訪れる方が、ふとした瞬間に安らぎや発見を得られる場所でありたい。私たちは、過去を敬いながら現代に息づく「磨かれた空間」をこれからも育ててまいります。
キノコの季節到来。貴重な山の恵みを銀座の割烹で味わえる幸せ
2025.10.03
例年は9月からのキノコの旬が、今年は猛暑や雨量が原因で1カ月ほどズレており、入手の予測がつきにくい傾向にあります。天然キ...
例年は9月からのキノコの旬が、今年は猛暑や雨量が原因で1カ月ほどズレており、入手の予測がつきにくい傾向にあります。天然キノコは山に入って見つけるので、市場にはあまり入って来ず、出会えたら幸運というくらい希少性が高いものが多いのですが、<燈明>にはいつも仕入れをお願いしている岐阜の郡上から色々な天然キノコが届いてワクワクします。例えば、ハナビラダケは、山に入っても空振りが続き、3回目でやっと見つけたそう。白い美しいキノコで風味に癖がなく、コリコリとした食感を活かしてシャブシャブに。傘が立派なヤマドリダケモドキは炭火で焼いて仕上げにさっと醤油を刷毛で塗ってスダチをかけて召し上がれ。他にも、アカヤマドリダケ、天然マイタケ、クロカワダケ、千本シメジ、藍タケ、香タケ……。クエの頭で出汁をとったクエ鍋に天然キノコを入れて味わうのは、今しか食べられない、まさに一期一会の贅沢です。天然キノコの時期は11月末くらいまで。キノコ鍋、天ぷら、炊き込みご飯など、リクエストしていただければあれこれできますので、<燈明>で天然の秋の恵みを堪能してください。
ソムリエが作るノンアルは唯一無二のレシピ、感動のおいしさ
2025.09.26
ソムリエの中山は、「ワインだったらこれを合わせるな」というところに焦点を当てて、料理と最高の相性を生み出すノンアルコール...
ソムリエの中山は、「ワインだったらこれを合わせるな」というところに焦点を当てて、料理と最高の相性を生み出すノンアルコールドリンクの研究開発を熱心に行っています。その時々の旬のフルーツをベースに、さまざまなスパイスやハーブなどを「こうやったらどうだろうか」と組み合わせていくのです。その種類と組み合わせは無限と言っても過言ではありません。さらに、お客様に提供する直前に最後の決め手となる何かを加えて完成させることもあります。一例では、ムール貝の料理に合わせるために、梨の果汁をベースにホワイトペッパー、コリアンダー、カルダモンなどを入れてスパイシーさを加え、提供するちょっと前に昆布を入れて粘性と旨みを出すことにより、魚介類の滋味によく合う、白ワインに匹敵するドリンクができます。常に素材や調理法から生み出す五味(甘味・塩味・酸味・苦味・旨味)を追求し、ドリンクに集結させて生み出すハーモニー。試行錯誤を繰り返した末に、これまでにない芳醇なノンアルの世界が広がっていきます。ソムリエが作るノンアルだからワインと同等かそれ以上に、料理と絶妙のペアリングが実現できるというわけです。
燈明店主の粋な豆知識「包丁にも陰と陽がある」
2025.09.19
長年料理の世界で仕事をしている店主は、幅広い知識の持ち主です。今日はたくさんの知識の引き出しから「陰と陽」についてのお話...
長年料理の世界で仕事をしている店主は、幅広い知識の持ち主です。今日はたくさんの知識の引き出しから「陰と陽」についてのお話を。食材、調理法、器、色彩、あらゆることに陰陽があり、対極になっています。包丁にも陰陽があり、両刃の洋包丁はすべて「陽」、和包丁では刃がついている面が「陽」、裏側が「陰」となります。鯛や平目など包丁を斜めにして魚を薄く削ぐように切ると、切った身は包丁の裏面に当たっているので「陰」となります。厚みのあるマグロなどを切る平造りだと、包丁の刃が当たった面の身を倒すように並べるので切った魚は「陽」になります。お造りが「陰」か「陽」かで、盛り付ける器も変わります。陰のお造りには陽の器(丸皿や曲線の器、浅い器)、陽のお造りには陰の器(角皿や直線の器、深い器)が合います。なんかしっくりこないなという時は陰陽が合っていないということです。これは、家庭での盛り付けにも役立ちますね。カウンター越しに店主からそんな話が聞けるのも料理プラスαの楽しみと言えそうです。
削ぎ落とした形の美しさを探求・村田匠也作品展9/26-10/1
2025.09.12
京都生まれの京都育ち、代々焼き物を生業とする家系に生まれ、自然にその世界に入った村田匠也さん。祖父や父から学んだ陶芸家と...
京都生まれの京都育ち、代々焼き物を生業とする家系に生まれ、自然にその世界に入った村田匠也さん。祖父や父から学んだ陶芸家としてのスピリットを軸として自らが求めてきたのは端正な形の追求。轆轤(ろくろ)のスピード感を凝縮し、そのものの形を極めた作品が特徴です。さらに、青白磁の静謐な美だけでなく、ほのかに緋色を出して肌あいに表情を持たせるなど、独自の表現にも挑んでいます。銀座凮月堂の今菓子司の茶房で提供する桃のかき氷などにも使っていますが、村田さんの器が料理屋さんに使われることが多いのは、料理の邪魔をしないで料理との上質なハーモニーを新たに生み出す魅力を持っているからではないでしょうか。最近はお茶の道具などにも仕事を広げています。今回の<日々>での作品展では器、花器、中国茶のお道具が並びます。秋の始まりの企画にふさわしい、凛とした村田さんの世界をぜひご堪能ください。
向き合うことで見えてくるもの 沢田英男 作品展9/19-9/24
2025.09.05
沢田英男さんは東京藝術大学卒業後、ドイツに渡り彫刻を学び、マイスターシューラー号(ドイツ美術大学で優秀者に与えられる直弟...
沢田英男さんは東京藝術大学卒業後、ドイツに渡り彫刻を学び、マイスターシューラー号(ドイツ美術大学で優秀者に与えられる直弟子の称号)を取得。
帰国後は人物や動物の木彫作品を発表し、人気を博しています。
あらゆる装飾や表情を削ぎ落とした先に生まれる作品は、見る人によって見え方も受け止め方も異なる面白さがあります。ひとつの木彫の人物像が、ある人には仏様に見えるかもしれない、或いは元気をもらえる存在に思えるかもしれない。
作品と向かい合うことで、作品からの声、そしてご自身の心の内なる声を感じ、穏やかで贅沢なひとときに浸れることでしょう。今回の作品展では、最終日までご売約済みの作品も含め全作品を展示いたします。ぜひ、沢田さんの世界を心ゆくまでお楽しみください。

作品をゆっくりとご覧いただくため、初日(9/19)11:00-13:00までのご入店は事前予約制とさせていただきます。ご予約は9月7日11時よりお電話、または店頭にて承ります。(03-3571-0520 先着順・但し、木曜日は定休日)13時以降のご来店予約は不要です。但し、店内が混み合いました時には、お待ちいただく場合がございます。予め、ご了承ください。
銀座凮月堂ビルでは、季節を伝える香りのおもてなし
2025.08.29
銀座凮月堂が展開している五十二旬の季節感。移りゆく季節を愛おしみ、大切に味わっていただくさまざまな提案をしていますが、そ...
銀座凮月堂が展開している五十二旬の季節感。移りゆく季節を愛おしみ、大切に味わっていただくさまざまな提案をしていますが、そのひとつが香りです。当ビルのエントランスでは、五十二旬に合ったアート写真とお花の展示とともに、そこにお香を焚いて香りの演出も加えています。2階の『現代茶寮』でも同じお香を使っており、ビルのエントランスから2階までその季節を表現した香りでお客様をお迎えし、心地よいくつろぎの空間へいざなうストーリーが紡がれています。ビルのエントランスでお香をたくのは、毎日8時30分頃と16時頃。いずれも1時間半ほどは香りがたゆたい、訪れる方の心を包みます。
使っているお香は、銀座のお香屋さんによる、お花をモチーフにしたもの。定番の香りだけでなく、期間限定の特別な香りも発表されるので、一期一会の楽しみがあります。9月の香りは「金木犀」をご用意してお待ちしております。銀座で五感を研ぎ澄ませられる、貴重な空間へどうぞ足をお運びください。
菓子販売一時休止のお知らせ
2025.08.26
平素より「今菓子司 銀座凮月堂」をご愛顧賜り、厚く御礼申し上げます。 このたび当店は、菓子販売を令和7年9月30日をもっ...
平素より「今菓子司 銀座凮月堂」をご愛顧賜り、厚く御礼申し上げます。
このたび当店は、菓子販売を令和7年9月30日をもって一時休止することといたしました。

これまで賜りましたご厚情に深く感謝申し上げるとともに、
今後はより一層ご満足いただける商品をお届けできるよう、
新たな菓子づくりに向けた準備を進めてまいります。

なお、同事業部の「茶房」につきましては、引き続き通常通り営業いたします。
お近くにお越しの際は、変わらぬご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。

販売再開の折には、改めてご案内申し上げます。
今後とも「今菓子司 銀座凮月堂」をよろしくお願い申し上げます。

株式会社 銀座凮月堂
一見シンプル、実は表情豊か 松葉勇輝作品展8/22-8/27
2025.08.22
大学卒業後に就職した会社の社長が無類の古美術好きだった影響を受け、自らも骨董の世界に魅せられ、陶芸家の道へと舵を切った松...
大学卒業後に就職した会社の社長が無類の古美術好きだった影響を受け、自らも骨董の世界に魅せられ、陶芸家の道へと舵を切った松葉勇輝さん。古いものにインスパイアされつつも自由な作り方に挑戦する「松葉流」とも言える独自の表現を展開しています。現在は関西外国語大学で外国人留学生に陶芸を教えており、ベストティーチャーに選ばれたという一面も。昨年、世界一予約が取れないデンマークのレストラン『ノーマ』が京都のホテルでイベントを行った際には、ウエルカムプレートなど3種類の制作を依頼され、宴のうつわとして花を添えました。
今回で3回目となる作品展では、花器を中心に、松葉さんならではの古色豊かな蓋物やうつわの数々をご紹介いたします。シンプルな中に潜む深い色合いと景色、使うことによって変化していく表情を、ぜひ、お手元でお楽しみください。
涼を感じて、夏を美味しく味わう上生菓子
2025.08.15
夏の風物詩を表現し、暑い季節でも美味しくいただける上生菓子をご紹介します。 「宵の華」夏の夜空に咲く花火をイメージ。〝包...
夏の風物詩を表現し、暑い季節でも美味しくいただける上生菓子をご紹介します。
「宵の華」夏の夜空に咲く花火をイメージ。〝包みぼかし〟という技法を用いて、薄くて白い練切の下から花火を模した4色が浮かび上がるような作り方をしています。中は上品なこし餡です。花火を思い浮かべながら召し上がってください。
「ひさご」求肥(ぎゅうひ)のお餅に卵白と白餡を練り込んでふんわり仕上げた生地を〝雪平(せっぺい)〟と言います。雪平に、暑い季節なので塩気が欲しいと考え、白味噌の餡を包みました。瓢箪の形も可愛らしく、瓢箪の別名の「ひさご」と名付けました。
「鬼灯(きちょう)」夏の代表的な赤い実といえば、ほうずき。その内側に情熱を込めているという発想から、パッションフルーツの餡を入れ、その甘酸っぱさが夏の暑さを和らげてくれる美味しさとなっています。周りはフルーツ系にもよく合う外郎(ういろう)の生地で喉ごしよく仕上げています。
今を楽しむ『今菓子司 銀座凮月堂』の上生菓子は、この時期にしか味わえないものばかり。ぜひ、ご賞味ください。
「ホワイトショコラ」、チョコではなくて絶品のトウモロコシ
2025.08.08
8月いっぱい味わえるトウモロコシの「ホワイトショコラ」。その名の通り、雪のように白い粒、生で食べてもフルーツのように甘い...
8月いっぱい味わえるトウモロコシの「ホワイトショコラ」。その名の通り、雪のように白い粒、生で食べてもフルーツのように甘い糖度が特長です。北海道富良野市の山部地区、山本農園さんから朝収穫したものが航空便で届きます。トウモロコシは日中に光合成をして作った糖分を夜の間に蓄えるので朝が一番糖度が高く、それを狙って早朝に収穫するのです。収穫後は早く冷やすことで劣化を防ぎます。『割烹 燈明』では朝採れのホワイトショコラを土鍋ご飯にして枝豆をコントラストに散らして提供したり、素材の白さと甘さを生かした料理を工夫したりしています。「最近の野菜は進化しており、一生懸命に育てて収穫した農家さんの思いが詰まっている。それを僕の立場でどういうふうに料理したらこの子たちが生き生きと輝くかなと考えていると、ああしよう、こうしようと料理法が浮かぶ」と店主の板垣は語ります。そうやって素材の価値をふくらませてお客様に喜んでいただくのが料理人の仕事だと捉えています。
素材を極めたかき氷で、最高の夏をお過ごしください
2025.08.01
三重県の青山高原の地下150mから汲み上げた天然水をゆっくりと時間をかけて凍らせて、不純物がなく、結晶が大きくなるように...
三重県の青山高原の地下150mから汲み上げた天然水をゆっくりと時間をかけて凍らせて、不純物がなく、結晶が大きくなるように仕上げた氷。伊勢神宮奉納のこの氷は、削ると綿菓子のようにふわふわで口当たりがよく、銀座凮月堂で究極のかき氷になります。溶けにくいように3回に分けて氷を削りながら、オリジナルのトッピングを加えていきます。
その時季に一番美味しい種類の桃を使って、水から煮立てて作った天然色の美しいピンクの桃のソース。その実を丁寧に煮詰めた桃のコンポート。1日かけて水切りをして練乳を足し、クリームチーズのような味わいにしたヨーグルト。そして、その水切りで出た栄養たっぷりなホエイで作った爽やかなゼリー。素材を余すことなく、美味しさを最大に引き出したこれらを、きめ細かな氷と共に絵画のように盛り付けていくのです。これほど贅沢な氷と贅沢なトッピングで作り上げたかき氷を味わうのは、素敵な夏のイベントのひとつにもなりそう。
ご提供は9月中旬までの予定です。お早めにどうぞ。
ファームガーデンには現代茶寮で使うハーブも増えてきています
2025.07.25
『銀座丘居五十二景 - Garden to Table -』は、銀座凮月堂ビル8階のテラスに設けているファームガーデン。...
『銀座丘居五十二景 - Garden to Table -』は、銀座凮月堂ビル8階のテラスに設けているファームガーデン。現代茶寮のシェフのリクエストによりハーブなども育てています。ローズマリー、チャービル、チャイブ、7月からローリエも加わりました。ローリエの葉は基本的に乾燥させて料理に使用するので、ここで採取した葉をどのように乾燥させるかもシェフと相談して進めていきます。このテラスで天日干しをすれば、銀座の風を浴びて銀座の太陽で乾燥させた、ここにしかない銀座産のローリエが誕生します。それを使ったシェフの唯一無二の料理にもご期待ください。
管理部門の職員たちは毎日の水やりだけでなく、一年草は種を収穫して冷蔵庫などで保管しておき秋口に来年に向けて種まきをするなど、勉強しながら手入れを行っています。日常はオフィス内でパソコンに向かう時間等が多いのですが、季節を感じることができるファームガーデンの仕事は楽しみであると共に、自然からの学びや気づきが多く、それがまたオフィスワークにも活かせていけるようです。

しなやかな天然鮎は夏しか味わえない醍醐味
2025.07.18
天然鮎は燈明に季節の訪れを知らせる魚のひとつ。5月15日解禁の四万十川(高知)の鮎から始まり、6月からは長良川(岐阜)と...
天然鮎は燈明に季節の訪れを知らせる魚のひとつ。5月15日解禁の四万十川(高知)の鮎から始まり、6月からは長良川(岐阜)と高津川(島根)の若鮎、7月はそれらがさらに成長した鮎を提供しています。それぞれの川の水質や苔の違いにより鮎の香りや味わいも異なるので鮎の旬の中でも時期と場所の違いによる味わいの変化を追い続けています。
産地の川から銀座の燈明まで泳いできたような鮮度の鮎を、店主の板垣が絶妙の塩焼きにします。鮎を頭から尻尾まで全部食べるにはしっかり焼き込むことがポイントで、鮎は「焼き過ぎろ」という言葉もあるほどです。鮎が泳いでいる姿のようにうねらせる踊り串を打って、炭火で焼きますが、炭の位置に配慮し鮎を移動させながら焼くなど、シンプルな調理にこそ職人の勘どころが決め手となります。
今年はたで酢を、たでの葉、すだち、そして粥に分解し、これらを焼いた鮎と共に口中でたで酢に仕上げるのが燈明による新たな鮎の食し方の提案。鮎は7月末までとなりますので、ぜひ燈明で夏を感じながらご堪能ください。

ご予約 / 店舗情報

今菓子司 銀座凮月堂茶房 11:00 - 18:00 月・木 定休 ※月が祝日の場合は火に振替
当店は、創業1872(明治5)年より150余年、銀座の地にて和菓子を作り続けてまいりました。伝統的な和菓子をつくりながらも、明治時代には西洋の情報をいち早く取り入れ、洋菓子も自ら研究し製造した他、フレンチレストランを開業するなど、和菓子屋としては革新的な取り組みも行ってまいりました。
時代の新しい風がもたらす新たな技術、感性を取り入れた菓子にも、ご期待ください。
現代茶寮 銀座凮月堂昼 12:00 start / 夜 18:30 start 日・月 定休
1877年の銀座。
かつて私たちの前身である米津凮月堂が、この地でいち早くフランス料理を手掛けた史実がありました。
そこから約150年が経った「今」。
先駆者の前衛的な想いに同じく、現代において改めてフランス料理を手掛けます。
割烹 燈明昼 12:00 - 13:30(L.O 13:00) 火〜木 営業 / 夜 18:00 - 22:30(L.O 21:00) 月〜金 営業 (土・日・祝 定休)
「一期一会の楽しみを」

割烹燈明はご紹介制のカウンター割烹です。
体に良いものは美味しいをモットーに、選りすぐりの素材を活かしたお料理を提供します。
日々11:00 - 18:00(作品展最終日は17:00終了) 木 定休
毎日の暮らしを心豊かに。
作り手からの思いがつたわる
良いうつわを集めたセレクトショップです。

アクセス

東京都 中央区 銀座6-6-1 銀座凮月堂ビル 2階・3階
(並木通り、みゆき通り角)
地下鉄 B6、B7 出口より徒歩2分

<3階>
今菓子司 銀座凮月堂 / 日々

<2階>
現代茶寮 銀座凮月堂 / 割烹 燈明

お問い合わせ

今菓子司 銀座凮月堂
03-3572-1777
現代茶寮 銀座凮月堂 / 割烹 燈明
03-3571-2900
日々
03-3571-0520